夫婦の離婚問題と、切っても切り離せない親権。今回はその親権についてと、親権獲得のための探偵の有用性についてお話しいたします。
まず親権とは、未成年の子供を心身ともに健康に育てるために監護、養育する権利のことを言います。現代における日本では、その権利の8~9割は母親が取得していると言われています。なぜ、ほとんどのケースで母親がその権利を獲得しているのでしょうか。
親権獲得の判断基準
離婚調停にて判断されるポイントは、これまで子供にどれだけの愛情を注いで生活してきたかが一つの大きな材料となります。それにより離婚後にも、子供に対して愛情を注ぎ、心身ともに健康に成長できる環境を整えられると判断されます。もちろん感情は数値化できるものではありませんので、客観的に判断できることが大事になってきます。
例えば、仕事以外の時間はできる限り子供と接する、家事や育児において子供が健康に育つ環境を整えることができる、ということがあげられます。婚姻生活の中で子供の養育日記などを書いていれば、親権獲得に有利に働く材料となります。
逆を言えば、子供と一緒に過ごす時間を確保できていない、子供が健康に成長するための環境をつくれない、ということでは親権を獲得するのが難しいでしょう。
夫婦共働きの家庭が増えてきていますが、それでも多くの家庭では育児を担当するのは母親になりがちです。その実態こそが、母親が親権を獲得しやすい一番の要因です。
親権獲得のために
では、より確実に親権を獲得するためにできることを考えましょう。なにより一番大切なことは、子供が健康で幸せに過ごす環境を整えることです。父親の場合はフルタイムで働いていることが多いので、子供を一人にしてしまう時間が多くなってしまったり、一緒に過ごす時間が限られてきてしまいます。そのため、自分以外にも子供の育児や家事を手助けしてくれる家族などの存在も必要になります。
さらに親権を獲得するためには、パートナーが子供の養育を十分にできていないことを証明する必要があります。これを証明することは一人での行動では難しいので、探偵を利用して証拠を得る人たちが増えています。
探偵を利用する
・家族3人で過ごしているが、母親に不貞行為が認められたケース
実は不貞行為自体は、親権獲得に大きな影響を与えないとされています。なぜなら親権は親の感情で決まることではなく、あくまでこれからの子供の成長や幸せを考えたものであり、その環境を整えることが一番大切なこととされているからです。そのため探偵を利用し不貞証拠の立証をするだけでは、離婚調停においておおきなプラス材料にはなりません。
ですが、その不貞行為をするために育児や家事を放棄した時間は、親権獲得において大きなマイナス要素と言えます。探偵による行動調査は「子供とはなれ育児を放棄している証拠」や「ギャンブル依存などによる育児放棄の証拠」また「子供に対してのDVやモラハラなどの証拠」の確保も可能なので、親権獲得をより確実にするために探偵を利用することは、とても有効な手段と言えます。
・すでに別居していて、母親と子供が同居しているケース
父親が親権を獲得しづらい理由は、婚姻生活中に子供を監護養育しているのが母親である場合が多いから、とお話しいたしました。では、すでに別居生活をしている場合ではどうでしょうか。
妻が子供を連れて別居している夫からの依頼で、親権獲得のために育児放棄の証拠確保を目的とするものでした。実際に調査をしているうちに、母親である妻は、子供に留守番をさせて頻繁に出かけ、お酒を飲んだり男性と会っていました。これでは子供の生活環境を十分に整えられていないだけでなく、教育的な観点からも悪影響であることは一目瞭然です。
いくら母親がこれまで育児や家事を担当していたとしても、離婚後の子供の成長する環境としては、父親側が適していると判断されるでしょう。
子供がいる家庭の離婚では、夫婦のみならず子供に大きな影響を与えます。親権の獲得を望む場合には、離婚後に子供が幸せに過ごしていける環境を整えてあげることを、一番に心がけることが大切です。
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